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【Sci-Fi のほうのSF】田中芳樹「タイタニア」

ここのところSF熱が再燃してるわけだけど、
田中芳樹の「タイタニア」が超おもしろい!

この人は、大作を書き始めて、途中で別の作品を書き始め、
いつまでたっても終わらせないという、
凶悪な習慣を持つ人で(笑)

タイタニアはずいぶん前に3巻まで読んで、
終わっていないことに愕然としたけれど、
なんか・・・27年ぶりに4-5巻が出て、完結したらしい(笑)

 

もはや、

「とてもおもしろかった」
「いかにも田中芳樹!なスペースオペラ」
みたいな印象だけ残して、
内容は完全に忘れてたので、

 

初めて読んだかののように楽しく、
そして睡眠時間に被害が・・・(笑)

 

田中芳樹は小学生のころ「流星航路」を読んでから大ハマリし、
僕をSFファンにした第一人者かつ、
僕を皮肉と毒舌に染め上げた元凶でもあるのだけれども(笑)。

 

まあその後、筒井康孝や小松左京などもう少し昔の人にハマり、

しばらくはなれてた感が・・・

 

SF氷河期のころ、
もはや昔の作品のめぼしいものは読みつくし、
その後仕事やら色々であまり小説を読まない時期があり、

 

ここのところゼロ世代が熱いと知り、
神林氏や伊藤氏や冲方氏にはまってたけど、
これまた、めぼしいものはあさってしまったのと、

 

さすがに読みすぎて少し食傷し、
久しぶりに原点回帰。

 

いいよねぇこの田中芳樹のウィットとユーモア、
歴史や権力や人に対する軸の通った視点。

 

宇宙を舞台に、国と国とがぶつかり合うような構図で、
そこでいろんな人たちが、それぞれの視点で、奔走するという、
ある意味とてもシンプルな構図。

 

そして一癖も二癖も、一家言もある、魅力的な登場人物たち。
ある意味では、やっぱり昭和の作品。

 

今の時代なら、こんな世界は、未来の物語としては、
成立しない。

 

テロとか、バーチャルとか、
国家でない主体(企業とか色々)の動きとか、
そういうものが絡まりあった、もっと複雑な世界を予期せざるを得ないから。

 

でも、こういう昔ながらの物語だからこその楽しさがあり、
シンプルだからこそ描き出せるものもあり、

 

時代や世代を超えて、描き出されているものがあり。
この人の最新作とかも読んで見たくなったなぁ。

 

この人はいま、一体どういう未来を見ているんだろう?

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